呼吸回数って意外に大事

前回はピラティスの時に意識して使う呼吸法についてお話ししました。しかし、今まで気にしていなかった呼吸をゆっくり意識的に行うことで、息が続かなくなったり、そのゆったりとしたリズムを保てなかったりすることはありませんか?
実は、それはあなたの普段の呼吸量が無意識に多すぎる回数になっていて、細胞レベルで酸欠状態に陥っているサインかもしれません。

目次

細胞レベルで酸欠状態!?

では、この細胞の酸欠状態ってどういうことなの?ということについて少し説明していきます。

私たちは普段、息を吸って〜吐いて〜という肺呼吸を無意識的に行っていますよね。これを外呼吸と言います。
そしてもうひとつ、取り込まれた酸素が血液中で運ばれ、組織細胞との間でガス交換を行う内呼吸が行われています。

この内呼吸を行う際に必要になるのが血液中の二酸化炭素です。血液中でヘモグロビンとくっついて運ばれている酸素は、二酸化炭素によって切り離されて細胞に補給されます。呼吸が多すぎると血液中の二酸化炭素が少なくなり、結果的に酸素を細胞に届けにくい状況になってしまうのです。

なぜ呼吸量が増えてしまうのか

現代人の生活は、デスクワークが多かったり、スマホに触る時間が多かったり、運動量が少なかったりすることから姿勢の悪化や呼吸の浅さを引き起こしていたり、社会生活におけるストレスなどから、脳幹という無意識に生命を維持してくれる脳の部分に影響をきたしてしまっていることも考えられます。
無意識にしている呼吸ですが、実はこれも脳が指令を出して勝手にやってくれていることなんです。しかし、この呼吸を司る脳の働きがエラーを起こしてしまっていたら、正しい呼吸が行われなくなってしまいますよね。
脳が、二酸化炭素が少し貯まっただけで酸素を取り入れろ!と指令を出していたら呼吸は短く浅く回数が増え、細胞の酸欠状態が起きてしまうのです。

さらに、呼吸量が増えると自律神経にも影響があります。呼吸量が常に多いことで交感神経が優位な状態が保たれてしまうことにより、安静にしている時でも運動時のような興奮状態が続き、それが日常的に続くことで身体に不調が生じてしまいます。

ピラティスでできる呼吸の改善

呼吸を理想的なリズムに戻していくには、呼吸のトレーニングを行い脳に覚えさせていくことが改善への道となります。
当スタジオにも呼吸が浅いのを改善したいとおっしゃられるお客様がいらっしゃいます。
ピラティスのエクササイズと合わせて呼吸のトレーニングもしていただくことで身体の不調を引き起こす根本の改善にもなります。呼吸量をチェックするモニタリングもお客様の体調に応じて行いますのでぜひお申し出ください。

意識すると意外と難しい「息をする」という大切な生命活動。これを理想的に行える状態にすることは一生モノの財産とも言えますよね。

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